◆自家採蜜にこだわりつづけて50年超

代表の笠原俊史が養蜂の手ほどきを受けたのは、60年くらい昔のことです。中学校を卒業したての頃、ミツバチを飼っている近所の人を手伝ったのがキッカケです。「これなら自分で食べていけるかもしれない」と、全国でハチミツを採るプロの養蜂家へ弟子入りしました。北は北海道から南は宮崎県まで、旅をしながらハチミツを採る生活に明け暮れました。
そして、この美和町に拠点を構えると、妻と共に笠原養蜂園を設立。それから50年、自家採取のハチミツにこだわってきました。
創業した頃は地域にもたくさんの養蜂家がありましたが、現在はほとんどが廃業。残っていても、自家採取だけにこだわる養蜂家はほとんどなくなりました。気候の変化により採れる蜜の量が少なくなったこともあります。海外から安い蜜がたくさん輸入されるようになったことも一因でしょう。しかし、一番の理由は、過酷な労働にあります。 採蜜は、早朝といっても真っ暗な3時頃から出かけて、日が暮れるまで採り続けます。戻れば翌日の準備をして、次の早朝に備えます。よく体がもったものだと思いますが、これも、採蜜しながら女王蜂の巣に溜まったローヤルゼリーを飲みながら仕事をしたお陰じゃないかと、妻と話しています。
体が元気なうちは、まだまだ自家採蜜100%にこだわってやっていきたいと思っています。自分で蜜が採れなくなったら、蜂屋は終わりです。

女王蜂の巣に溜まったローヤルゼリー。
これを飲みながら過酷な採蜜作業に従事してきた。

中央の大きい蜂が女王蜂

◆メッセージ

蜂の一生はティースプーン1杯
ミツバチのお家は蜂の巣が9枚入った蜂箱。その中には約3万匹のミツバチと1匹の女王蜂が生活しています。
蜂箱の温度は約36℃、湿度は85%にもなり、暑い中、みんなで協力して生活しています。

暖かくなってきた頃、ミツバチは女王蜂から小さな巣房に産みつけられ誕生します。
初めの3日間、巣房の中でお姉さん蜂からローヤルゼリーをわけてもらい大きくなります。
その後、今度はハチミツと花粉を食べさせてもらい、21日後に孵化します。

立派なミツバチになったら、さっそくお仕事!仕事も、成長と共に変化します。
最初の5日間は巣のかけらや羽の切れ端などを外に出すお掃除係り。
6日目からは、ハチミツや花粉をしっかり食べて、ローヤルゼリーをたくさん分泌すること。
10日目からは、体の横から出てくる蜜ロウで、巣や巣房のふた(蜜ブタ)を作ります。
14、15日目は、お姉さんミツバチが集めてきた花蜜を口移しで受け取り、巣房に貯めていきます。
この作業で蜂の中にある酵素が、花蜜をブドウ糖と果糖に変えハチミツになります。
巣房に貯めたハチミツに、ミツバチたちが羽を震わせて風を送り、水分が飛んだらフタをして熟成させます。
そうすることにより、数日後にはたくさんの栄養が詰まった、腐らないハチミツが出来上がるのです。

16日目、やっと外に花蜜を取りに行くお仕事です。
飛行方向、距離、蜜源などは、お姉さん蜂に教わり、言語を使いながら、みんなで協力してたくさんの花蜜を集めます。
集め終えたら花粉をばら撒きながら巣へ帰ります。帰ったらすぐ、妹蜂に口移しで蜜を渡します。
これが約2週間続きます。

ミツバチの一生は約30日間。
誰の力も借りないで巣の外で死を迎えなければ ならないミツバチは、一人静かに旅立ちます。
こうしてミツバチの一生は終わっていくのです。

このように蜂は、1ヶ月しかない人生で採集するハチミツはわずかティースプーン1杯。

すべてのハチミツは何千、何万ものミツバチが一生懸命集めた大変貴重なものです。
だからこそ、守り続けたいと思うのです。

◆採蜜の手順

1. 蜂は蜜を溜めると巣にフタをするから包丁でフタを削ぎます。すると、濃厚な蜜が現われます。

2. 巣から遠心分離機でハチミツを採ります。遠心分離機も自家製です。

3. 採れたてのハチミツをろ過すると、天然ハチミツの完成!

◆採蜜場所

福本さんちの地図

山口県と広島県の県境・岩国市美和町で半世紀以上、ミツバチと共に暮らし、蜂蜜を採り続けてきました。 わが家で採った蜂蜜だけをお届けします。

採蜜